所属する団体の会議に備えて、ボイスレコーダーをいじっていました。自分の声を聞くのは、抵抗があり嫌なものですが、ついつい聞き入ってしまいました。自分の会話を聞いていたら、ある口癖があることに気がつきました。「ま」です。「ま、時おり会話の中に、『ま』と入れていました」

ところで、「口癖」とは『広辞苑』では、

言いなれて癖のようにいつも出ること。また、その言葉。

となります。

「癖」とは、

①かたよった嗜好または習慣。②いつもそうであること。ならい。ならわし。③欠点。避難すべきこと。④ある状態になって、もとに戻しにくくなること。また、その状態。等となります。

調べていくとマイナスのような印象があるので、さらに『字統』白川静で「癖」を調べてみると、

「食消せずして、肚中に留まるなり」とあり、消化不良をいう。のち嗜好などの習癖をいい、すべて一方に偏る性癖をいう。

とあります。肚は腹です。どうやら、「口癖」はあまりいい言葉ではなさそうです。

自分では、会話の間を作るためか「ま」という言葉を発していました。気になったので、妻に聞くと偉そうに聞こえる時があるとのことでした。

水戸市出身の私ですが小学生の頃、茨城弁を直したことがありました。「え~と」という口癖を若いころ直したこともありました。しかし、時間の経過とともに「ま」という口癖が生まれていました。歳を重ね知識と経験が積まれていき、偉そうになっていたのかもしれません。気持ち、思考が話し手側の一方に偏ってしまっていたのかもしれません。謙虚にいきたいと思います。自分では、会話のリズムを生む「間」となっていましたが、聞き手側からはリズムの間となっていないようでした。年末年始の休みをいかして少し直してみたいと思います。