私は治療を原則お断りしています。お酒を飲んで酔った状態で治療を受けると、酔いが強くまわってしまうような症状になります。駆け出しの頃、お酒を飲んだ親戚に治療をして失敗した経験があります。お酒に強い人でしたが、動けなくなってしまい慌てた記憶があります。専門的には、ドーゼオーバーの状態といいます。
ところで、鍼灸治療は二日酔いによく効きます。頭痛やめまいがよくなり、アルコールの抜けもよくなります。アルコール過多による急性の肝炎や膵炎などの症状にもよく効きます。昔、友人が飲み過ぎて急性膵炎の症状になったときに緊急で治療をしたことがありました。
最後に「治療の後にお酒は飲めますか?」という質問に答えたいと思います。症状を治すことが目的なので、お酒は飲まない方が一番だと思います。ただ飲むことだけを考えますと、私が行うような全身治療では、身体の状態を診ながら治療を行っていきますので、身体に余計な刺激を残しません。治療を受けた後、お酒が美味しく飲めると思います。肝臓、膵臓、腎臓などの内臓機能が高まりますので、たいへん美味しく感じます。