今年も元旦の新聞を各紙読み比べてみました。

一面です。

読売新聞「中国「千人計画」に日本人」

朝日新聞「吉川氏に現金 さらに1300万円」

毎日新聞「中国「闇」ワクチン流入 コロナで変わる世界 第2部パンデミックと社会-1-」

産経新聞「民主主義が消えていく 自由強権 21世紀の分岐点-1-」

日本経済新聞「脱炭素の主役 世界競う 第4の革命 カーボンゼロ-1-」

東京新聞「戦前の東京 鮮やかに」

毎日小学生新聞「宝船 七福神の紹介」

今年は面白かったです。新型コロナウイルス感染症と中国ついての記事が多かった印象を受けます。コロナについては主観ですが、毎日新聞が正面から向き合っていたような感じでした。産経新聞の中国についての記事も面白かったです。

妻が毎日小学生新聞(毎小)を昨年から購読し始めたので、こちらも定期的に読んでいます。毎小はタブロイド版で8ページですが、子供向けに解り易く書いてあり、執筆者もしっかりしていて大人が読んでも十分楽しめる新聞です。元旦は丑年で「牛を知ろう」という特集がありました。ちなみに購読料は1部70円で、毎日届いて1ヵ月1,750円です。

私見です。新型コロナウイルスについては、分からないことが未だ多いという前提で話します。朝日新聞にはこうあります。

新型コロナは、コウモリやセンザンコウといった野生動物が宿主だという説がある。背景には、開発により野生動物の生息域が減少し、人と動物との接触の機会が増えたことがある。人間の活動が続く限り、第二、第三の新型コロナが現れる可能性があるということだ。

もしかしたらコロナウイルスは、インフルエンザのように定期的に感染症として変異しつつ流行していくかもしれません。言わば我々は、新型コロナウイルス感染症と一生付き合っていく可能性さえあります。感染状況はここ数年で落ち着くかもしれません。しかし、世界のどこかである時期に変異したコロナウイルスによる感染が始まり、時には蔓延してしまうというようなものです。今後の人生を考えると不安を感じますし望ましくないことではあります。ただ、私は長い付き合いになりそうだと思っています。覚悟もしています。

さて、ワクチン接種などにより感染症の収束を待つといった考え方もあります。待つということは、我慢を強いられることにもなります。ストレスを溜め込み、疲れてしまうことでしょう。コロナ疲れです。見ることのできないウイルスを敵視することは、人とのコミュニケーションを疎遠にさせる可能性があります。時には人を敵視し、攻撃的になってしまうことさえ考えられます。人との直接的な接触を避けるということはとても難しい問題だと思います。

また、各紙に書かれているように、コロナ禍によってこれまで先送りされてきた様々な問題が顕在化しました。しかし、コロナ禍により遅かれ早かれ表面化してしまった問題は解決を迫られていくと思います。そして、世の中は変化していきます。産経新聞にはこうあります。

 《疫病は社会のシステムを変える力を持っている。欧州大陸では疫病が猛威をふるう度、社会に根付いていた信仰や支配のシステムが信用を失い、古い支配者に代わり新たな権威が正当性を獲得した》

《欧州では14世紀、ペストの流行で人口の3分の1が死にました。支配層だった宗教的カトリック教会は人々の命を救えなかったばかりか、死の意味すら示せなかった。協会の権威は衰え、聖職者に代わって(強制隔離で感染を終息させた)警察が力を持つようになりました》

《18世紀末には医師が警察にとって代わった。疫病が近代国家を生んだのだ。迷信や宗教的権威に対し、科学の精神が優位に立ったわけです》

歴史を振り返り歴史に学べば、これから徐々に時間をかけて世の中は変化していくと思います。一個人としてこの変化に抗えば疲れてしまい、いつの間にか浦島太郎のように周りの変化に取り残されてしまう可能性さえあります。もし、収束しなかったらいつまでもいつまでもストレスを溜め込みながら、コロナ前の世界を待ち続けなくてはなりません。

さて一つ、社会の変化の具体例をあげるとすれば、近い将来、学校教育は9月入学になると思います。入学は国際的な時期へと落ち着くと思います。感染症が蔓延しやすい時期に一発試験を経ての4月入学は是正されていくと思います。感染症が流行している状況下での試験は、運に左右されやすいのと、混乱が生じてしまいます。何年も努力を積み重ねてきた受験生を考えると不憫でなりません。これから入学試験を控える受験生は体調管理にお気を付け下さい。今後、桜を見ての入学式という慣習も変わり、一回で入学を決める試験制度も見直され、複数回の試験と変わっていくかもしれません。

私は新型コロナウイルス感染症を楽観視していません。マスクをせずにふらふらと出歩くことはありませんし、職業上感染症対策には気を配っています。しかし、収束を待ちつつ我慢はしていません。世の中に感染症が発生してしまったという事態や状況を理解し、社会の仕組みや慣習そのものの変化を受け入れることが前向きに生きていくことではないかと思っています。妻からは、私はいつでも楽観的だと言われています。

最後に、鍼灸師らしく締めたいと思います。東京新聞にはこうあります。

「コロナに感染すると、肥満や基礎疾患がある人は重症化しやすかった。高齢でも働く可能性がある以上、『健康』は重要だ。

やはりこれからの時代、健康は一つのテーマになるかと思います。私は鍼灸師ですので東洋医学、鍼灸治療を通して皆さんの健康の支えになっていければと思います。

新型コロナウイルス感染症の収束を願うとともに、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。