最近、寒くなってきました。

ようやく冬を感じるようになりました。


ただ、いつもより身体がだるかったり、首や肩が凝ったり重かったりと感じる人もいるかもしれません。


そのような時にお勧めしたいのが、お灸です。

特に膝から下のツボへのお灸です。


男性は、足三里と失眠

女性は、三陰交と失眠


理由は、寒くなってくると、足下から冷えてきます。

足下が冷えると、上半身に熱がこもりやすくなり特に、首から上に症状がでやすくなります。

これは、東洋医学では「上実下虚」(じょうじつかきょ)といいます。

人間の体は、半分以上水分なのでお風呂のお湯のように上は熱いのに、下が冷たくなりやすいという特性があります。

また、脳は多くの酸素と栄養を必要としますので多くの血液が流れます。血液を通して、酸素と栄養を脳へ運びます。

このような構造上、血が多く流れますので首から上に熱が集まりやすくなります。

 

膝から下の足三里、三陰交、失眠のツボへお灸をすると足の方に熱が集まります。

上実下虚が解消され、症状も緩和していきます。

 

(足三里)

足三里は胃の症状に効くツボです。

足の疲れにも効きます。

足三里は膝のお皿のすぐ下、外側のくぼみに人差し指をおいて、指4本そろえて小指があたっている辺りにあります。

ツボの範囲は広く、500円玉程の広さがありますので少しずれても大丈夫です。

 

(三陰交)

婦人科系の症状に効くツボです。

月経不順、不妊症、逆子にも効果があるツボです。

三陰交は内踝、うちくるぶしのてっぺんから指4本分の骨(脛骨)と肉の境い目辺りにあります。肉側にとって下さい。

 

(失眠)

失眠は不眠症によく使うツボですが、下肢の冷えやむくみにも効果があります。

また、自律神経を整える効果も臨床では確認しています。

失眠は踵(かかと)の中央にとります。

 

お灸の種類は、台座にモグサが乗っている「台座灸」といわれる手軽なものでも効果はあります。

熱くて我慢できなくなった時は、1㎝ほどずらして下さい。

それでも、熱い時はお灸と取って下さい。

お灸を終え、ポカポカしてくると足の方へ熱が集まります。

次第に、症状は楽になってくると思います。

何日か続けると効果が持続してきます。

また、特に症状がなくても足が冷えている時は予防、健康維持にもなりますのでお灸をすることをお勧めします。