私は、患者さんへ自宅でのお灸を勧めています。適切なツボへのお灸は、症状の改善だけでなく、健康の維持にもつながるからです。お灸は免疫力を高めます。私自身、毎日お灸を続けています。
しかし、そのような身体に良いお灸でも向かない人がいます。
それは「糖尿病」の人です。
糖尿病にかかると小さなやけどや傷が治りにくくなり、その箇所が原因となり大きな怪我を負ってしまうことがあります。
また糖尿病の人は、神経障害になることがあり足などの感覚が鈍くなってしまうことがあります。熱さや痛みに気がつきにくくなってしまいます。お灸をして温かく気持ちが良いと感じていても、気がつかないうちにやけどを負ってしまうことがあります。
私は問診のなかで、現病歴として糖尿病であるかの確認をするようにしています。
かなり重要なポイントであると思うのですが、学校で学んだ教科書には記載されていませんでした。鍼灸師として駆け出しの頃、仲間達との勉強会で鍼灸師である医師から「鍼灸師は、糖尿病の人を治療する時は注意すべき」と説明を受けそれ以降、留意しています。
カイロや湯たんぽからの低温やけども同様なので、糖尿病の方は注意して下さい。