平成があと僅かで終わろうとしています。「平成」終わりのカウントダウンが始まってきました。社会の雰囲気に乗ってみました。自分にとって平成とはどのような時代であったかを振り返ってみました。この言葉(キーワード)には、自分ならこの言葉が当てはまる。思い浮かぶ。というように、まったくの主観で考えてみました。

経済 円高

1985年の「プラザ合意」後の円高。

当時、1ドル240円位だった為替が、どんどん上がり70円台になる状況も何度かありました。現在は1ドル110円位です。輸出入だけでなく金利、物価、雇用など多くのものに影響がありました。

政治 政権交代

2009年の民主党政権。

投票率は7割位あった記憶があります。国民の期待は高かったように思います。約3年間の政権でしたが「高速道路の無料化」等、夢と現実を見ました。

行政 規制緩和

小泉政権の聖域なき構造改革による「規制緩和」政策。

小さな政府を目指すべく、どんどん民営化されていきました。個人的には、規制緩和の方向は良かったと思っていますが、もう少し時間をかけてセーフティーネットを充実させたり、張り替えながら進めて欲しかったと思います。

世界 グローバル化

1989年の東西冷戦の終結からグローバル化が始まったように思います。

円高も相まって、海外旅行が身近なものとなりました。私も海外へ旅行に出かけるようになり、崩壊したベルリンの壁や東西ドイツ統合の象徴であるブランデンブルク門を見ました。最近では、海外から日本への旅行者も増えました。

社会 少子高齢化

日本では人口構造の変化、やがて人口減少を伴いながら少子高齢化が進みました。

昭和の頃、小学生から中学生にかけて社会科の教科書で釣り鐘型の「人口ピラミッド」を見ました。当時、少子高齢化がおとずれることは、はっきりしていましたが解決されずにきてしまいました。第二次ベビーブーマーの方々(1971~1974年生まれ)が、人口ピラミッドの上の方へ移動してきました。少子高齢化の解消は、ほぼ手遅れなものとなってしまいました。

鍼灸 乱立

1998年、福岡地裁で「柔道整復師養成施設不指定処分取消請求事件判決」がありました。以後、鍼灸専門学校の新設が相次ぎ、鍼灸師が増えていきました。

急激な増加により学生や教員の質が低下してしまったと言われています。また鍼灸師の増加に伴い、鍼灸院の乱立を生みました。当時、私も新設された専門学校で学び国家資格を取得しましたが、同時に師匠の鍼灸院内で理論や技術を学んでいました。

運動 健康

運動は健康に良いと結び付けられるようになりました。

私も毎日、腹筋運動や腕立て伏せをしています。

病気 悪性新生物(癌・がん)

国民の2人に1人が罹患するような身近な病気となりました。

癌は、早期なら95%が治る病気とも言われています。学校教育の中でも、癌にふれるようになりました。今年、癌検診を初めて受けてみようと思います。

家電製品 パソコン

パソコンが社会を変えました。

インターネットが普及しました。パソコンを使い自宅で買い物ができるようになりました。私がインターネットで初めて買い物をしたのが、2008年でした。

自動車 ハイブリッド車

当時、ハイブリッド車には、違和感を覚えましたが次第に慣れていきました。初めて運転したハイブリッド車は、トヨタの「プリウス」でした。

電気自動車が普及するまでのしばらくは、ハイブリッド車がさらに増えていくと思います。

食べ物 パスタ

「スパゲッティ」と言わなくなりました。

「パスタ」と言うようになり、私は週に1回はパスタを食べるようになりました。

飲み物 ミネラルウオーター

飲み水を買う時代になりました。

小学生や中学生の頃、水道の蛇口から水を飲んでいましたが、今はペットボトルの水を飲みます。炭酸水も飲むようになりました。

スポーツ サッカー

Jリーグの創設が印象に残ります。サッカー日本代表も活躍するようになりました。

 

私は、職業柄アナログな社会で生きる鍼灸師ですが、平成を振り返ると一言で「デジタル社会」への移行、変革の時代であったと思います。テクノロジーをベースにしたアナログからデジタルへの社会へと、世界の進む方向が決まったように思います。少なからず日本もこの技術を基に経済的、また暮らしに恩恵を受けてきた国だと思います。今やパソコンやスマートフォンは、昭和の時代のテレビのように生活にとけ込んでいます。そのテレビは地上デジタル放送へとなりました。カメラもデジタルカメラが主流です。紙の媒体も電子書籍などの電子媒体へと移行しています。農作物もデータで管理しながら作り、配送する時代となってきています。来年からは、義務教育でタブレット端末を使用する教育や必修化に伴うプログラミング学習が始まることが決まりました。

ところで、令和という新しい時代となりますが、社会全体がアナログの社会へ後戻りするようなことは考え難く、一層デジタル社会へと進んでいくことでしょう。それは、人類が技術やテクノロジーと共に歩んできたことや、今の資本主義社会が技術やテクノロジーをとり込んで発展しているからです。例えば、普段現金の振り込みなどに使う銀行のATMをあげます。その前身は、現金の引き出しを専用とする「キャッシュディスペンサー(CD)」と呼ばれる機器でした。昭和で使われてきたCDでの技術的な部分と言えば、センサーによる偽札や汚れのあるお札の判別を行うことでした。今後は、CDからATMへと進化していったようにデジタル技術がさらに進み、世界を鑑みても遅かれ早かれ現金そのものを取り扱わないキャッシュレスの社会へと移行し、ATMも役目を終えていくことだと思います。

最後に、私も年齢では折り返しを迎えつつあり、人生も後半が視野に入ってきました。社会としては、これからの若い世代、とりわけ子供たちが豊かであり自由に生きられるような社会が望ましいと思っています。少々気が早いかもしれませんが、次の世代も意識しつつ新しい令和の時代を楽しみたいと思います。